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九州旅行記

(※今日は旅行記を書きます)

●今私は熊本でこの原稿を書いている。

阿蘇のふもとにある黒川温泉の旅館「山河」(さんが)に昨夜到着した。一度来てみたかったこの温泉郷は、これからが紅葉の絶好シーズンということで、どの旅館も人が多そうだ。

●こんな山間の温泉街にやってきても、通信カードさえあれば問題なくネットが使えるからありがたい。
名古屋オフィスにいても東京オフィスにいても温泉にいても、どこにいても私の環境に変わりはない。

●今回の旅は明日の水曜日まで目一杯続くが、とりあえず昨日と一昨日の模様を書かせていただく。

熊本にはこの2年間で4回来ている。かなり訪問頻度が増えている県だ。
以前の青森県の時と同様に、一人のタクシードライバーとの出会いが大きい。青森の場合はMさんだったし、熊本の場合はTさんだ。

ともに私と同年代の方だが、気さくな性格の上に地理や歴史、地元の風習や雑誌に載らないような観光スポットにも精通しておられるのがありがたい。

●「武沢さん、熊本城の本丸御殿は5月の上旬なら短い行列で観られそうだから、その頃、グルクン(かさご)の唐揚げも一番おいしい時期だし立ち寄られませんか」という具合に連絡が入る。

それで5月に行ってみる。こちらが喜んでいると、帰り際に「武沢さん、高千穂はまだご覧になってませんよね。今度は黒川温泉あたりにお泊まりになりがてら、高千穂へ行かれませんか?紅葉がきれいな11月がベストですかね」という具合になる。

●おそらく次回は天草(あまくさ)あたりを売り込まれるような気がするが、旅行はある程度強引に売り込まれないと行けないことも多いので助かっている。

●一人旅の場合、現地でご飯を一緒に食べてくれる相手がいると、尚楽しい。

今回は熊本市内のホテルに到着した夜、地域情報誌を発刊しておられる大脇社長と夕食をご一緒した。
「おいしい馬肉を食べたい」とリクエストしたら、「菅乃屋」に案内してくれた。
ふだんは馬肉を食べる機会がほとんどないが、熊本にくると、馬肉ザンマイしたくなる。それほどまでにこちらの馬肉は絶品で一杯目は地ビールにあわせ、二杯目からは熊本の米焼酎とあわせるのが至福の食し方。

★菅乃屋 http://www.suganoya.com/kamitoori_top.htm

●そして月曜日は、午前8時に運転手のTさんがホテルに出迎えてくれた。最初に向かったのは弊立神社(へいたてじんじゃ)。

日本よりも海外での方が知名度が高いこの神社は、知る人ぞ知るパワースポットである。霊気がすこぶる強い。
何しろ神話伝説発祥の地であり、今も神が宿っているといわれる神社。
エジプトのスフィンクスはこの神社を向いているとか、様々な伝説にもなっているこの神社に一時間ゆっくり滞在し、パワーをフル充電してきた。

★弊立神社 http://blogs.yahoo.co.jp/fevrier9/23005244.html

●次に向かったのが県境を越えて宮崎県の高千穂。神話の地である。

まず天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)へ言った。

そもそも神話とは日本最古の文書「古事記」や「日本書紀」に記載がある物語で、それぞれ若干記載の内容が違うそうだが、「高千穂」の地名は登場する。

●日本神話の中でも最も有名な逸話の一つが、「岩戸隠れ」の神話で、古事記と日本書紀の双方に出てくるもの。

弟・スサノオの悪行に困り果てた太陽神・アマテラス(天照大神)が岩屋戸(洞窟)に引きこもってしまったので、この世は真暗闇となってしまった。他の神々は、なんとかアマテラスを連れ出そうと策を練り、ついにアマテラスを洞窟から引き戻すことに成功する、という神話。
その洞窟が天岩戸神社の境内の奥にある。
案内をお願いすると、スタッフの方が境内脇から「ご神域」へ通してくれる。そこから谷の向こう側の絶壁をながめると、木々に隠れて洞窟がみえる(らしい)。
実は、私はよくわからなかったのだが、隣の人は「あ、あれか」と言っていた。神話は架空の物語などではなく、場所も実在している実話なのだ。

●天岩戸神社から徒歩10分ほどのところに天安河原(あまのやすがわら)がある。川沿いの大きな洞窟で、その場所で神々がアマテラスを引き戻す作戦を練ったと言われている。

「オーラの泉」の江原啓之氏が、天安河原に向かう道中にかかる橋に来たとき、「なんて強いパワーなんだ」とうなったという。
私もその橋の上で感じるものはあったが、江原氏ほどではなかった。

●次に行ったのが、高千穂峡。サイトにこう説明がある。

「高千穂峡(五ヶ瀬渓谷)は約12万年前と約9万年前の二回の阿蘇火山活動の際、噴出した溶岩流が五ヶ瀬川に沿って帯状に流れ出し、急激に冷却された侵食谷。
上流の窓ノ瀬から下流の吐合間が中心で、1934年(昭和9年)11月10日五ヶ瀬渓谷として、名勝及び天然記念物に指定され、昭和40年3月には祖母傾国定公園に指定。
柱状節理のそそりたつ断崖、岩をかむ激流、千古の謎を秘めた深淵、湧く岩清水、四季をとおして雄大にして清々しい景観です。緑の綺麗な新緑の頃、紅葉の秋、が特にお奨めです。ボート乗船もおすすめします。」

●私とタクシーのTさんは一時間待ちでボートに乗った。

以前にナイアガラの滝底で船に乗ったことがあるが、それを思い出す景観。
周囲は百メートルにもならんとする切り立った岩肌で、幅が狭い渓谷を手こぎボートでゆったりと遊覧するのは、許された者だけに与えられた特権のように感じる。最高に癒される時間であった。

★高千穂峡 http://miyazaki.daa.jp/takachiho/

●高千穂を後にして、一路黒川温泉へ。予想外に時間がかかり、ジャスト2時間かかった。
夕方5時半、「山河」に到着。まずは男性用室内風呂「大岩風呂」で汗を流し、ゆったりと温泉に浸かる。その後、部屋で夕食。

人気旅館だけあって、食事の味付けが繊細で一品一品にうなり声がでてしまう。
夕食後に混浴露天風呂「もやいの湯」へ行こうと思っていたが、酔いがまわったのか、激しい睡魔に襲われて9時半に就寝。

★山河 http://www.sanga-ryokan.com/index.html

●今日(火曜日)は、明るいうちに黒川の中心街を散策しながら湯巡りをしてくる予定。明日は、阿蘇を回る。
まだまだこの吉方取りの旅は続く。