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至福の合宿

●久しぶりにお会いした経営者が私の顔をみるなり、「武沢さん、まるで香港映画にでてくるチンピラの下っ端みたいなヒゲだね」と言う。

9月下旬から、床屋のマスターにそそのかされてヒゲを生やしている私。
最初は「僕はヒゲが似合わないので」とマスターに断ったのに、「いや、お客さんはきっとお似合いになる。ヒゲが似合わないなんて卑下しないでよ」とダジャレで返されたのが事の始まり。

●二週間で相当伸びた。床屋から教わったとおりに手入れもした。
なのに「チンピラの下っ端」とはひどい。
私が発言の訂正を求めると、相手の経営者は言い直してくれた。

「香港のチンピラというよりは、中国の港湾労働者だ」

●以前にパンチパーマをかけたときは、似合わないと自分でも思ったし、幼かった子供は私の頭をみて泣き出した。そのときは帰宅早々に別の美容院へ行ってパーマを元に戻してもらった。
それにひきかえ、自分のヒゲが似合っているのかどうかは、自分ではなかなか分からないものだ。

●同様に、自社の経営が本当に適切なものなのかどうかは社長ひとりでは分かりづらいものだ。

ヒゲと同じように、ついつい思い入れが濃く出てしまうので、冷静な判断や意志決定ができなくなる。

●だから、私は経営計画を毎期作るようにしているし、経営者にもその必要性を訴えかけてきた。数字を直視して、声なき声を聞くのだ。

また、一人沈思黙考して腹のなかにある自分の声なき声に耳を傾けるのである。

●我流で経営計画を構築するのもわるくないが、多少の不便さを感じながらも第三者の指導で計画作りをすすめる合宿には時々参加したほうが良いと思う。

●私は昨日からマンダラ経営計画合宿に参加している。

マンダラ手帳でおなじみのクローバ経営研究所さんが年に三回開催しておられるこの合宿。私にとって、これに参加する時間はかけがえのないものになっている。

●今回は、2009年個人計画作りと、来期の経営計画を作りにやってきた。
ノートパソコンと決算書を持参すれば、あとは非常にシステマチックに計画が構築できる。
初日の昨日は今月から2009年12月までの15ヶ月間の基本スケジュールを決めた。

●2009年のスケジュールはおおむねこのようになった。

・一人計画合宿 (年3回、平均4日間) 佐渡、伊勢、淡路、
・この「マンダラ経営計画合宿」への参加 (年2回) 3月と10月
・海外視察旅行 (年3回、6都市) ロンドン、パリ、上海、台湾、
シンガポール、ベトナム、他
・個人旅行 (年8回) 姫路、鳥取、京都、茨城、草津、浜松、高
山、秋田、他
・セミナー開催 上半期で4回程度

●そして仕事における現状認識を整理してみた。

◇今年、うまく行っていること

・新人スタッフががんばってくれている
・来年入社の女性スタッフも一名採用できた
・久々に本を一冊書いた(12月発売)
・本をたくさん読んだ
・新しい友人や顧客が増えた

◇今年うまくいっていないこと

・3月開店の通販サイトの売上げが期待したほどには伸びていない。
(平均数十万程度)
だがNHKさんなど新しい仕入れ先開拓が軌道に乗りつつある

・広告収入にブレーキがかかりつつある。(伸びが鈍った)
・セミナー集客ももっとたくさん動員できると思ったがそうでもなかった(ニーズがなさそうなので来年は縮小&軌道修正する)
・サイトリニューアルの計画が遅れている

●経営環境は来年も厳しそうではあるが、こういう時こそ腕の見せ所だと思う。
こうした缶詰合宿に参加して自社の課題や次の戦略などを鮮明にすることはとても価値ある事である。
三日間の合宿のうちのまだ初日を終えたに過ぎないが、初日の夜からさっそく日付が変わるまで計画を練った。

まだ計画作りは3合目程度ではあるが、早くも身体の芯から突き上げてくるような情熱を感じる。

●来年は、二度のマンダラ経営計画合宿と、三度の一人合宿、あわせて五回も計画のためにホテルや旅館にこもる予定。

そのたびに今日のように真剣に自社と自分に立ち向かえば、目標から目がそれることは決してないと信じている。