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不撓不屈

今秋に四文字熟語の本を出す予定である。

仮タイトルは『できる社長の四文字熟語』(こう書房 予定)で、経営理念や経営哲学を確立するうえで役立ちそうな四文字熟語を100個ほどご紹介し、武沢が独自に超訳する本になる。

候補熟語を数百選び、最終的には編集者も交えた「経営四文字熟語 選定委員会」で100個を決定するわけだが、私が選んだ候補はすでに数十個ある。

たとえば、「忍終不悔」「玩物喪志」「余力学文」「先義後利」「格物致知」「常在戦場」・・・などなど、経営者に必須のものばかり。
さらには、武沢造語による四文字熟語もいくつか紹介予定なので、10月発売を楽しみにしていただきたい。

さて、今日は「不撓不屈」(ふとうふくつ)という言葉を考えてみたい。

不撓不屈とは、困難や苦難に屈することなくがんばることである。思うようにならないから諦めてしまったり、ピンチになるとすぐに戦意喪失してしまう人とは真逆の生き方だ。

経営者は20年、30年、40年と会社を経営する。その中には当然、調子の良いときもあれば悪いときもある。
大ピンチの時だって何回か訪れるはずだ。逆境のときこそ経営者の真価が問われる。
イケイケドンドンの時は、社長が居眠りしていたって会社は伸びていくものだ。

大ピンチとは、八方ふさがりにあって万策尽きたと思えるような時期をいう。
資金は枯渇し、優秀な社員は去っていき、顧客は見放す。そんな状況に陥っても這い上がってくるのが不撓不屈の経営者魂である。

徳俵で持ちこたえてうっちゃる場合もあるし、土俵中央に押し返し、ついには、寄り切って勝つこともある。
負けることもあるだろう。
土俵を割ってしまって会社は倒産し、個人は破産し、伴侶と子供からも愛想を尽かされて一家離散し、親戚縁者や友人たちから冷笑されることもあるかもしれない。まことに遺憾ながら悪評や汚名をあびせられることもある。すべては自分の責任だからしようがない。

だが、そこまでいっても経営者の経営人生は終わっていない。

もはや失うものは何もない、というほどすべてを失った時、戦意喪失するのか不撓不屈で立ち上がるのかが大切だ。
それは性格の問題ではないし、才能の問題でもない。意思の問題である。意思とは選択の問題だ。

オーナー経営者だけが読む年間定期購読誌「経営者会報」の臨時増刊特大号がまもなく発売になる。
その特集テーマが「不撓不屈の経営力」である。

実はこの雑誌の巻頭提言・指針が、将棋の元名人、日本将棋連盟会長の米永邦雄氏であり、もう一人が、不詳 武沢信行である。
あまりに恐れ多い組み合わせだが、図らずもこうなった。

日本実業出版社の本社応接室で行われたインタビューでは、取材のプロでもある編集長の巧みな質問によって、私は調子にのって自分の過去をペラペラとおしゃべりしてしまった。

5ページにも及ぶ私の談話記事が何万という経営者に読まれると思うと赤面の至りだが、まぎれもない真実ばかりをお話しした。

自分では「不撓不屈」の精神の持ち主だとは思っていないが、風変わりな遍歴は編集長には、「不撓不屈」の男と思っていただけたようだ。

よろしければ入手していただきたいが、まだホームページにこの特大号がアップされていないようだ。ご興味のある方は問い合わせてほしい。 → http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm

余談ながら、

同誌来月号より私が座長となって名社長との対談記事が隔月で掲載されることになった。
すでに第一回の対談は今月終了した。そちらは、来月号(5月号)に掲載される予定。

あなたのお好きな四文字熟語を近々募集するので、ぜひ幾つかピックアップしておいていただきたい。採用者には、秋の新刊をプレゼントさせていただこうと思う。