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一流、二流

昨日のメルマガ「助言不能」には、私の心ない対応に手厳しいメールが殺到するかと思いきや、好意的なご意見が少数寄せられた。
そのうちの一通をご紹介したい。

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いつも為になるメルマガありがとうございます。神奈川で小さい会社を経営しているKと申します。
昨日のメルマガを読ませてもらい、なんだかよくわからないのですが胸にこみ上げる物があり、無性に感想を送りたくなりメールしております。普段、発行者の方にメールを送る事なんて無いのですが、自分でも不思議です。

長いメールだったわけでもないのに、なんだか読み終わった後に凄い時間が経過したような充実感のあるメールでした。

正直、私は会社を父親から引き継いだ立場で、どちらかというと起業家のような主体性を持って経営をしていると言うより、受け身的な姿勢があるというのを自分でも感じており、今回のメルマガに出てきた武沢さんの怒りはそんな自分にがつんと言われたような衝撃がありました。

経営者をしていると、しかってくれる人なんてあまりいません。自分の足りなさをしっかりと指摘してくれる人もいません。
だからこそ武沢さんの言葉が私の中に強く響いたのかもしれません。

経営者において主体性が無いのは致命的です。それは経営していく熱い思いや、信念や夢、そういう物が無い、あるいは明確になっていないと言うことと同じ事だからでしょう。
一生に一度の人生、中途半端に時間を送るのはもうやめます。

今日のメールは保存して置いて、気持ちが弱くなったときにまた見直そうと思います。
昨日号のサラリーマンのAさん、今回の事でへこたれるのではなく、前向きにとらえて消化してさらに飛躍してくれるといいなぁと思っています。
一読者の応援の声、彼にぜひ伝えてあげてください。
これからも素晴らしいメルマガ、楽しみにしてます。
寒い季節ですがお体に気をつけて頑張ってください。応援しています。
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<武沢より>
Kさん、ありがとうございました。読み方によっては単なるぼやき節のような昨日号を、そのようにお読みいただいてありがたく思います。すでにその時点でKさんは十分に主体性ある生き方をされていると推察します。

14年前、私がコンサルタント事務所を開業したころ先輩コンサルにこう言われた。

三流コンサルは、相手先(企業や社長)のどこが長所でどこが短所か、すぐには分からない。
二流コンサルになると、まず相手先の欠点や問題点が目につき、それを指摘したがるようになる。
一流コンサルになると、まず相手先の長所や可能性に目がいき、それを心からほめることが出来るようになる。
超一流になると、そもそも相手先の長所や可能性しか見えなくなる。

なるほど、そんなものかとその時は思った。

基本的には、お会いした人は好きになりやすいが、一部好きになれない人がいる。そうした人に向かって好意的な態度をとれない私は、それだけで充分「二流」の証だ。

だが、先輩コンサルの尺度での「一流」や「超一流」になりたいと思ったことはないし、無理に相手を褒めようと意識したこともない。

さしずめ、私が目指すのは「1.5流」か、もしくは、「キレない、優しい二流」だろうか。