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FC本部の仕事

次の問いに答えよ。いずれも日本の統計値。(一問10点、合計100点)

1.新規に開業する人の平均年齢は何才か?
2.開業時の平均年齢は過去15年、高齢化しているか?それとも若年化しているか?
3.新規開業する人の男女比は何対何か?
4.開業時の業種、上位三つをあげよ。
5.開業時は、法人か?それとも個人企業(自営)か?
6.開業費用の平均値はいくらか?
7.開業費用のうち、自己資金の割合は何パーセントか?
8.開業後、黒字の割合は何パーセントか?
9.開業後、苦労することは何か?上位三項目あげよ。
10.目標とする月商に一年以内に到達した企業は何パーセントか?

正解は文末に。

団塊の世代が定年を迎え、開業者の平均年齢も上がってきている。
退職金や貯蓄を使って開業準備をすすめている中高年が増えているのだ。
そうした中、かつては行列ができるほど人が集まったFCでも募集説明会に人が集まりにくくなっているという話をよく聞く。FCも多様化し、特色ある個性を打ち出さないと人が集まらないのだ。

一昨日の土曜日、ローソンとCBCラジオ主催「経営のはじめの一歩」講座が名古屋で開催された。

ローソンでは最近、新FCオーナーを発掘するための斬新な企画を打ち出しているが、このような経営の勉強会というスタイルで人を集めるのは初めてとのこと。
果たして人は集まるのか?

「がんばれ社長!」読者のご紹介で実現したこの企画は、第一部:武沢講演(50分)、第二部:「北野誠の財テクおもしろ話」ラジオ公開収録(30分)という二部構成。

告知は名古屋のCBCラジオの番組内で行っただけなのに、申込みは殺到したという。

応募殺到の理由は、すべて北野誠さんに会いたい、北野さんの株式推奨銘柄を知りたいということは明明白白。彼の財テク話のラジオ番組は好評らしいのだ。

まず演題に立った私は、50名の聴取に向かって「がんばれ社長!」を知っているか尋ねてみたが、なんとゼロ名だった。
「メルマガ」を知っている人すら7名しかいない。

そんなに高齢者ばかりでもないのにメルマガを知らない?よほど、私を警戒しておられるのか、あるいは本当にネットとは無縁の生活を送っておられるのか。

別の質問をさせていただいた。

「会社経営をしている人はいますか?」
「これから会社経営をしてみたいと思っている人はいますか?」
いずれも一名しか手が上がらない。

う~ん、やりにくい。場内の50名は全員が北野さん目当てで私は前座か。
「よし、100%アウェーのこの会場を、50分後にはホームにしてやろう」と密かに決意し、私は予定していなかった話題から切り出すことにした。それが冒頭の「開業に関する統計値」だ。

何才からだって開業できますよ、経営ってむずかしいことじゃない、経営者に必要な能力や才能とは何か、そしてそれらは経営者になってからでも充分身につくのものだ、などということをわかっていただこうとした。「偉大ゾーン」や「Wish List」の作業についても話した。

そして、50分後には、私の主観ながら会場の80%がホームになった。

ローソンの幹部も後方で聞いておられたが、「こんなに受講者が真剣に勉強していかれるイベントになるとは・・・」と驚いておられた。

推察するに、普段のイベントではやや緊張感に欠ける人が混じってしまうということなのだろう。

経営に興味をもってもらうこと。

それは私の仕事であるだけでなく、多くのFC本部にとっても大切な仕事ではなかろうか。まず経営に興味をもってもらい、開業に必要な知識や情報を提供する。
そして、その中におけるFCビジネスの魅力や可能性を語り、我がFC本部の特色を語る。そうした講座が各FC本部に必要なのだろう。

さて、冒頭の質問の正解を申し上げる。

まずはもう一度、出題の確認から。

1.新規に開業する人の平均年齢は何才か?
2.開業時の平均年齢は過去15年、高齢化しているか?それとも若年化しているか?
3.新規開業する人の男女比は何対何か?
4.開業時の業種、上位三つをあげよ。
5.開業時は、法人か?それとも個人企業(自営)か?
6.開業費用の平均値はいくらか?
7.開業費用のうち、自己資金の割合は何パーセントか?
8.開業後、黒字の割合は何パーセントか?
9.開業後、苦労することは何か?上位三項目あげよ。
10.目標とする月商に一年以内に到達した企業は何パーセントか?

<正解>

1.42.9才
開業者の世代別比率は、29才以下・・8.3%(この世代が年々下がっている)
30代・・34.2%
40代・・29.1%
50代・・23.1%
60才以上・・5.3%
2.高齢化してきている。大企業のリストラや団塊の世代の定年後の開業などが原因でこの数字が上がってきている。
3.男性83%、女性17%(傾向として、女性比率がやや増加している)
4.男性 小売業、飲食・宿泊業、医療・福祉
女性 個人向けサービス業、医療・福祉、飲食・宿泊業
5.個人企業・・63%、法人企業・・37%
6.1,487万円(500万円未満が30%)
7.32.1%
8.59.8%(黒字企業の場合、黒字になるのに要した月数は9.6ヶ月)
9.男性:一位 資金繰り、二位 販売先の確保、三位 従業員の確保
女性:一位 資金繰り、二位 経営ノウハウの不足、三位 従業員の
確保
10.39.4%

(※『新規開業白書』2007年版より)