未分類

掃除する

「デキたぞ!ついに完成だ!」

理想の空間を目指し、オフィスの大改造を終えたU社長。室内の内装、調度品、PC環境にいたるまですべて一新し、二週間という時間と300万円以上の経費を投じての大改造を終えた。

「チマチマした掃除や環境美化程度じゃダメだ。やるなら仕事を止めて一気にやる」と大号令を発し、ついに理想の環境を手に入れたU社長。
その後、1~2ヶ月は社長も社員もやる気マンマンで仕事をし、成果が上がったという。

だが、それからしばらくして私がU社長のオフィスを訪問したときには、そのような大改造が行われたと残念ながら気づかなかった。
教えられるまでは。

環境は人間が作るもの、人間が変わらなければ結局環境は元にもどるのだ。

私たちは絶えず “掃除” していなければならない。
絶えず “環境美化” に取り組んでいなければならない。
まとめてドカーンとやるよりは、禅寺の修行僧が毎日の作務(さむ)の中で清掃するように、会社の仕事の一部として掃除や環境美化を組み込まねばならない。

経営者がやるべき”掃除”には二つの場所がある。

一つめは、本来の意味の掃除。オフィスと自宅の物理的空間の掃除。
二つめが、計画の掃除である。

計画の”掃除”って何だろう?

目標設定だって掃除してあげなければ、目標設定していない状態に戻るものだ。
「今期の経営計画はすでに作ってあります」と言ったって、それが三ヶ月前に作られたまま放置してあれば、経営計画がないのと同じだ。

計画の”掃除”とは、計画を最新の状態に保つことである。

孫子が、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と語っているように、敵を知るための作業と、己を知るための作業が必要だ。
その作業こそ”掃除”である。

具体的にはどうすれば良いか。目標設定の作業を定期的に反復すればそれで良いのだが、なるべくシンプルかつ明快な手法を確立しよう。

私は今から三日間、自分と自社の計画を掃除しに行ってくる。明日以降の号で、その様子をレポートすることで「計画の掃除法」をお伝えできれば幸いだ。

クローバ経営研究所 合宿セミナー
http://www.myhou.co.jp/seminar/myhou_management.php

「武沢さんだったら、一人でやれるでしょ」と言われるかもしれないが、寿司屋のご主人だって他店で鮨を食う。オイシイものを食べながら商品開発や接客の勉強などができるからだ。

自店で食べればタダだが、時には金を出して他店で食べるのが正解。