未分類

総務にエースを

総務を軽視する社長が多いのはなぜだろうか?

営業や技術はまさしくメシの種であり、これなくしては会社が存立できないから花形部門であることには違いない。だからと言って、総務を軽視すると痛いしっぺ返しを食う。総務を軽視している企業では、総務部門のことを次のように呼ぶ。

・・・・・「事務」

・事務にやらしておけばよい
・事務方にまかせれば大丈夫だろう

成長する会社は総務から弱くなる。成長しない会社は総務が弱い。いずれにしろ企業のアキレス腱となるのが総務部門である。総務の仕事の危険なところは、“誰にでも出来る”ということだ。いや、正確にいえば“誰にでも出来る”仕事しかさせていないことが多い。だから「事務方」と呼ぶ。

“誰にでも出来る”がゆえに、凡庸な総務部門であっても社長はそれに気づかない。もしくは気づくのに遅れる。

中小企業にとっての総務部門、その仕事って何だろうか?主要任務を整理してみた。

・経理財務(決算情報にもとづく改善事項を役員会議に提案する。時には社長に替わって資金調達活動も行う)
・コストカッター(社内にある経費のムダ、時間のムダ、人のムダを見抜いてそれを提案する)
・スポークスマン(社内・社外に対する広報、官房長官、語り部)
・リクルーター(米国では、有能なリクルーターはその秀でた求人手腕で高い年俸が取れるスペシャリストだ)
・賃金マン(我社にとって最適な賃金評価制度を立案遂行)
・育成マン(長期短期の視点から、人材の育成制度を立案遂行)
・労務マン(近代的な労務環境の整備、社員の定着やモラル、ロイヤリティに責任をもつ)
・税務マン(あらゆる税金のムダ払いを抑える)
・社風メーカー(社内報や社内ネットの運営を通して、風通しの良い企業風土を形成する)
・有能な便利屋(予期せぬ仕事はいったんすべて総務部管轄の仕事にさせても全然いやがらない豊かな人間性と驚異的な事務処理        能力)
・有能な警察(人や組織に関してどこに不穏な分子が潜んでいるか、を直接間接に察知できる能力)

きっとまだまだ出てくるに違いないが、以上に主要項目を書いた。これらの内容をよ~く、ご覧いただきたい。いったいどこに「事務方」とひと言でいえるほどの軽い仕事があるだろうか。本当は、スペシャリスト・専門家でないと務まらない重要任務のかたまりが総務部門なのである。そこで仕事をこなすということは、生え抜き人材が望ましい部門であるとも言える。

できれば、社内で一番の若手エースにやらせる仕事が総務部長である。

事務系・・・地味でまじめ

という人材では務まらないのが総務部長だ。ましてやどこかの大企業で事務部門にχ年いた、という人材の多くは使えない。成長する計画をお持ちの企業にとって総務部門の強化、それは避けて通れない経営課題だ。