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一寸先はアミ何%?

あるパーティにて。
「うちの会社では先代社長の時から経営計画書のたぐいは一切作らないことにしています」とA社長。
理由を尋ねると
「一寸先は闇ですから。計画を作って発表してもその瞬間から状況が変わって行くじゃありませんか」とのこと。
彼があまりに自信に満ちてそう語るので、私はあえてそれ以上は関わらなかったが、内心では、
「へえ、この会社では一寸先が闇なんだ。経営者がそう思っているなら社員も皆そう思っているだろうなあ」と気の毒に思った。

そこで、今日は「一寸先は闇」ということに関して述べてみたい。

余談だが、
私が20代後半の数年間、社内報の編集長としてB5版8ページの社内報を毎月発行している時期があった。
連日の締め切りに追われながらも、原稿用紙(もちろん手書き)と割り付け用紙(印刷会社にレイアウトを支持するための用紙)を駆使し、大胆な紙面作りを楽しんだ記憶がある。

この当時、印刷にまつわる用語をたくさん覚えた。「アミ」もそのひとつだ。
一般的な印刷において色の濃淡は、アミといわれる小さい点の多い少ないで濃くみせたり薄く見せたりしている。
白黒で表現すれば、アミ100%とは真っ黒のことであり、アミ0%は真っ白のことをいう。

閑話休題

「一寸先は闇」とはいうが、私にいわせれば「一寸先はアミ」だと思う。
これからの政権の行く先はどうなるか、都知事選の候補者は誰になるか、などの他人の一存で事が進むことについては、一寸先はアミ100%、つまり予測不能だろう。

だが、自分と自社の未来に対しても「一寸先は闇」などと放言していてはならない。
一寸先にアミがかかっているのは事実だが、100%ではないはず。その数字を少しでも小さくしていく努力が会社経営だ。

東京の株式会社武蔵野さんでは、一年後の朝礼の司会者と朝礼で読み合わせする方針書のページまで決まっているし、飲み会の日程から幹事まで、すべて決まっているという。
こうした先行管理がきちんとできる会社は、おのずと業績達成率もきわめて高くなっていく。
それは未来の予測精度が上がったからではなく、目標達成に向けての組織的な取り組み力が向上したからである。

こうした会社にとって、「一寸先はアミ30%、20%」などの低い値になろう。

一方、目標を作って発表したが、その達成に向けての取り組みが散漫な会社は、達成率が乱高下する。一定の許容範囲内に成果が収まってこないのだ。
こうした会社にとっては、「一寸先はアミ80%」くらいになってしまうのだ。

どのようにしたら、一寸先が明るくなるか、社内でトコトン議論し、アミの値を毎年下げていこうではないか。