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かわいい子には・・・

●池袋のA社長と、昨日の会話。

A社長:武沢さんはどこに居るときが一番多いですか?

武沢:う~ん。東京、名古屋、その他、という具合にざっと三等分ですかね。

A:うわぁ、移動ばかりで大変ですねぇ。

武:え、そうですか?自分では全然大変だなんて思ってませんよ。だって、あの五木寛之さんだって週に4~5日は旅しながら原稿書いてるそうですし。

A:あり得ない。僕なんて先日、大阪へ一泊出張しただけでもうグッタリでした。

●たしかに、人間も魚の回遊魚と根魚の違いのような特性があるのだろう。私など、同じ場所に三日いれば、そこがどこであっても順応するし、やがて飽きてしまう。
旅先にいることは非日常なことだが、それが続くと、動いていることそのものが日常になり、名古屋でジッとしていることが非日常になりつつある。それで良いと思う。なぜなら、人生そのものが旅であり、非日常だから。

●昔から「かわいい子には旅をさせよ」というが、実際の旅でなくともよく、その意味は「かわいい子には経験させよ」ではないだろうか。

・かわいい子には経験させよ
・かわいい子には失敗させよ
・かわいい子には恥をかかせろ
・かわいい子にはクヤシイ思いをさせろ
・かわしい子にはさびしい思いをさせろ
・かわいい子には辛い思いをさせろ
と解釈しても良いように思う。

すべてが体験投資だ。人生最後の日に、我が人生を振り返ったとき、何が思い出としてよみがえるかである。楽しいことも辛いことも、すべてに同等に価値があるのだと思う。
「私は何も失敗していません」「私は馬鹿なことは一度もしていません」という人は、リーダーにならないほうが良いだろう。

●もちろん、体験の価値は人生最後の日だけにあるのではない。過去に体験したことは必ず今、活きているはずだ。

だから経営も、「かわいい社員には経験させよ」ということになる。
ジョブローテーション(人事異動)という意味での変化でもよい。たとえば、職場が変わる、職務や職位が変わるということも大きな変化だ。

●また、そこまで大きな人事異動ができない会社であれば、営業方法が変わるとか、担当客先が変わる、チームが変わる、ツールが変わる、システムが変わる、職場環境が変わるなど、何でも良いので変化を作ってあげよう。
旅行の好き嫌いは体質の問題だろうが、変化の好き嫌いは心構えの問題だと思う。優秀な社員ほど変化を好むものだ。