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戦略 Focus

光陰矢の如しというが 2015年も 14日を経過した。これは一年の 3.8%に相当し、お正月から今日までの時間を 26回くり返すことで 2015年が終わることになる。うかうかしておれない。今年の目標はどの程度明確になっているだろうか。そして元旦から今日まであなたは何をなし遂げただろうか。

昨年暮れ、私のオフィスまでマンダラ手帳を買いにこられた男性経営者がいる。若い起業家だ。彼が年明け早々に「手帳の使い方で相談がある」と再び訪ねてこられた。

「こんな使い方でよいのですか?」と私にマンダラ手帳を開いて見せた。今年の個人目標とビジネス目標を書き入れるスペースだった。そこには、男性らしからぬ几帳面な文字でビッシリ書き込みされていた。0.3ミリのペンで書いたという細かい文字が手帳全面を埋めつくしており、几帳面そうな性格をあらわしていた。

「すごいね」と私が賛辞をおくると、彼は自慢げな表情をつくり、鼻腔が少し広がったようにみえた。そのあと彼は自分の年間計画を語りはじめた。最初のうちはだまって聞いていたが、長くなりそうだったので私から質問をした。

「それらを要約するとどうなるの?」彼は「要約? ですか?」と怪訝そうな表情をみせた。まだ説明が半分も終わっていないという顔つきだ。

私は「要約してほしい。もしくは戦略 Focus でもいいよ」と言うと、彼は首をかしげて「どういう事ですか」と聞いてきた。

「要約」とはモットーやスローガンなどとともに大切な目標に絞って語ること。「戦略 Focus」 とは、突破すべき業績目標である。3ヶ月から 6ヶ月の期間のなかで達成すべき重要な数字目標である。それは売上かもしれない。利益かも知れないし、集客数、読者数、アクセス数など別の数字かもしれない。いずれにしても重要な数字目標である。

過ぎたるは及ばざるが如しというが、目標も細かく書き込みすぎると目標不在と同じ結果になる。あえて「要約」や「戦略 Focus」を作ることで気持ちを一点に集中させるのだ。その一点を突破することで全面展開が可能になる一点を定めるのだ。

私が知りたいのはその一点であり、おそらく彼に必要なのもその一点ではなかろうか。