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予定のフィックス

「武沢さん、率直に言っていいですか?」とTさん。言いにくいことを今から言うぞ、という雰囲気だ。

「もちろんどうぞ」と私が言うと、
「ここにあがっている目標って、去年とほとんど同じですよね」

昨夜、友人のTさんと年末恒例のパワーミーティングを行った。
今年の10大ニュースと来年の10大目標をそれぞれが発表しあう場なのだが、事前に作っておいた目標が、この場で大きく修正・肉付けされるエキサイティングな時間になる。

恵比寿駅西口に集合し、どしゃ降りの雨の中、カフェへ移動。狭くてうす暗い店内の一番奥のシートで向かい合った。

そして私が発表した10個の2007年目標の半分が、昨年のものをコピーペーストしただけに近い、継続目標だったのを彼に見抜かれてしまったらしい。
新鮮みが感じられない目標が達成されるとは思えない、とでも言いたげだ。

テレビでワタミの渡邉美樹社長が「目標は白黒ではなく、カラーにしなければならない。経営者の仕事って、昨日カラーだったものが、今日は白黒に変わっているなんてことが頻繁に起こるので、毎日目標と計画を見直し、カラーの目標ばかりにしておかないといけない」と語っておられたが、まったくそのとおりだ。

汗を書きながらその場で目標がカラーになるよう、大幅に加筆修正を行った。

約一時間、私の目標に助言をくれたTさんは、自分の目標発表に入る前にまた痛い指摘を私に浴びせかけてきた。

「ところで、武沢さん、また一段と大きくなられましたね」とその視線は私のウエストあたりに向けられている。

言い訳がましく「なかなかジムに行けなくてね。Tさんはよくトレーニングに精がでてるね」と水を向けると、瞬時に「僕の場合、3週間前から予定をフィックスしますから」という答えが返ってきた。

なぜだかガツーンとくる言葉だった。「予定をフィックス(固定化)する」という概念は他人との約束だけではなく、個人の時間の使い方にも当てはまるようだ。

告白するが、この12月には8回ジムに行く予定を組んでいた私。だが、26日を経過してまだ1回しか行けていない。手帳の空き時間帯には、「ジム」と記入してはあるが、それでも結局仕事を優先させてしまう。

その場その場で「今日はジムに行くべきか、仕事を続行すべきかという状況判断をしてはならず、フィックス(固定)させなければならないというのだ。

あえて私はTさんに質問した。

「トレーニング予定を3週間前からフィックスするのはなぜ?」

すると、「週二回のトレーニングは、きちんとした仕事をするために必要な投資だから。もしその時間帯に他の予定を入れてしまったら、心がくじけるじゃないですか。そんなことを繰り返してたら全部崩れちゃいますよ」

彼の場合、週二回 午後7時半から11時までをトレーニングタイムとして確保してあるそうだ。もしその時間帯にアポ依頼か、友人から誘いが入った場合には、事情を説明すると相手も理解してくれ、「11時からでも良いので」とアポが入ることがしばしばあるそうだ。

ほかっておくと人間は、やりたいことしかやらない。やるべきことは後回しされてしまいがちだ。

だが甘えてしまって、やりたいことばかりやっていてはいけない。
やるべきことをやれる人間になろう。
そのためには、「計画を遂行する」というプロとして当然の心構えが必要なのだと改めて認識させられた。

私の2007年モットーは決まった。

『カラーの計画、プロの遂行』でいく。